言語聴覚士国家試験対策 160点を獲得するために11月に実践すること
- 佐藤俊彦

- 10月25日
- 読了時間: 3分
1.11月の位置づけ:知識の「定着期」
11月は、これまで学んだ内容を確実に理解し、得点力に結びつける時期です。10月までの基礎学習を土台に、過去問演習と苦手分野の克服を中心に進めます。これから始まる模試や総まとめの時期に向けて、理解の抜けをなくすことが目的です。
2.目標と学習方針
国家試験は200点満点中160点が目標です。8割を取るためには、出題頻度の高い医学系・臨床系分野を確実に得点源にし、暗記だけでなく「なぜそうなるのか」という因果理解を重視します。苦手科目を明確化し、毎週修正を加えながら完成度を上げていきます。
3.11月に重点を置く分野
まずは医学的知識の整理です。神経系・脳血管障害・嚥下障害・運動障害などの基礎疾患を復習し、症状・検査・訓練方法を一連の流れで理解します。小児科学や発達障害では、構音発達や聴覚発達も含め、発達段階に沿った理解を深めます。耳鼻咽喉科学では聴覚生理・補聴器・人工内耳の構造と機能が頻出です。
次に言語発達と高次脳機能障害です。ピアジェやヴィゴツキー、ロゴジェンモデルなどの理論を整理し、注意・記憶・遂行機能や前頭葉症候群などの臨床的特徴を理解します。失語・失行・失認の鑑別と評価を「説明できるレベル」で確認します。
さらに社会制度やチーム医療も重要です。医療保険、介護保険、障害福祉制度、リハビリテーション体系、ICF(国際生活機能分類)の基本を再確認し、臨床現場での活用を意識して学びます。特に第27回以降は社会保障制度関連の出題が増えているため、取りこぼしのないようにします。
4.学習の進め方(11月全体の流れ)
11月の前半は医学総論や臨床医学の整理に時間をかけます。脳や神経、循環、嚥下など機能的な理解を中心に復習します。中盤は小児、聴覚、発達分野を集中的に学習し、年齢発達と障害分類の関係を明確にします。後半は高次脳機能障害や構音・失語・失認など臨床に直結する領域を重点的に行い、最終週は社会制度やICFの理解を仕上げます。
5.演習とアウトプットの方法
過去問は第20回から第27回までを2回繰り返すことを目標とします。1回目は理解を重視し、正答率50〜70%を目指します。2回目では誤答原因を分析し、「知らなかった」「勘違い」「ケアレスミス」に分類して記録します。週に1回は予想問題や模試を取り入れ、1時間以内で解く練習をします。時間配分と集中力の強化が目的です。
6.苦手分野克服の方法
誤答ノートを作り、理由を明確に分類して復習します。学んだ内容を他人に説明したり、SNSや勉強会で共有することで記憶が定着します。毎朝10分だけ前日の誤答を復習し、夜に1テーマを20分で整理するなど、短時間学習を習慣化します。
7.11月末の目標到達基準
11月末までに、医学系・臨床系で正答率80%を目指します。社会制度や心理・教育分野で60〜70%の正答率を確保できれば、12月以降の模試で140点以上を安定して取れる実力が身につきます。これが160点到達の基礎となります。
8.12月以降への準備
11月は「弱点発見と克服の時期」です。基礎を完成させておくことで、12月以降の模試・実戦形式学習に余裕が生まれます。時間配分の練習や得点戦略を立てるのは12月からでも十分間に合います。今は知識の整理と正確さを優先してください。




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